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耳よりコラム「クリーン赤虫」開発秘話

開発のきっかけ

弊社が「クリーン赤虫」の開発に着手したのは1989年のことです。
当時、市場に出回っている冷凍タイプの赤虫を調査してわかったことは、赤虫以外にも泥やゴミのようなものが意外と多く混入していたことでした。これでは病原菌を含めた有害物質を水槽の中にわざわざ持ち込むようなものではないかと感じ、これは何とかしなければと思い立ったのが開発のきっかけでした。
そこから正真正銘の清浄な「クリーン赤虫」を目指し、悪戦苦闘が始まりました。

汚泥との戦い

当初、洗浄を徹底することで完全に泥やゴミを除去するように試みました。ところが、赤虫をトレイに入れて冷凍し、解凍してみるとトレイの底に汚泥がたまっているのです。あれだけ洗ってもまだ泥がたまるとは?
そして、この泥をよく調べてみると赤虫の排泄物だとわかったのです。鮮度の良い赤虫は、冷凍時に脱糞してしまうのです。
その後、生きたまま冷凍しつつ、さらに糞を排除する方法を確立し、汚泥を完全に排除することが可能になりました。

究極の殺菌方法?

次に一番厄介な病原菌の殺菌に取り組みました。殺菌方法にも色々ありますが、薬品を使う殺菌の場合、商品に残留して大切な魚たちが死んでしまう可能性があることを考えると、安易に使用するわけにはいきません。
そこで、1次殺菌には紫外線殺菌を採用しました。ところが紫外線を照射している赤虫の体表面には殺菌効果が十分あるのですが、赤虫の体内には不完全な効果しかありませんでした。他に良い方法はないものか、それこそあの手この手で捜し回った結果、たまたまある国の大学教授が、まさに我々の望む殺菌方法を開発したとの情報を得て駆けつけました。そして、テストの結果体内の殺菌も十分なされていて、ついに画期的な「クリーン赤虫」が世に出る準備が整ったのです。
念の為、SGSという検査専門機関にお願いし、我々の「クリーン赤虫」と従来品の大腸菌数を測定してもらいました。その結果、従来品が350万個/gであるのに対し、我々の「クリーン赤虫」はその5万分の1に当たるせいぜい70個/gという圧倒的な差がでました。(ちなみに、生鮮食品の大腸菌数の基準値が1000個/g以下です。)

クリーン赤虫は着色しているから赤い?

「クリーン赤虫」が発売されてしばらくして、色素で着色されているという風評がたったことがあります。さっきまで生きていたかのような鮮やかな赤い色を保っているのが信じられなかったのでしょう。
実は、この赤い色を保っているのは食品製造並みの鮮度保持技術にあります。それは次の3つのノウハウの集大成です。

  • 瞬間超低温冷凍
  • 鮮度保持食品工業システム
  • 薬品にも利用されているPTP包装

このような高度な技術で製造しているからこそ「クリーン赤虫」と言えるのです。

業界初!バイオカプセル

発売してからも「クリーン赤虫」は進化しています。
まず、包装形態が10キューブから20キューブを経て、32キューブとなりました。さらに、目に見えない進化の一つとして「クリーン赤虫」にビタミン類を添加したことが挙げられます。それも赤虫の体内にビタミン類を取り込ませているので、魚たちは赤虫ごとビタミン類を体に取り入れることができます。ビタミンをそのまま魚に与えると大変嗜好性が悪いのですが、体にとても大切な栄養素ですので何とか取り込ませたい。そこで、おいしいエサの中に栄養素を閉じ込めて魚たちに食べさせてしまう方法を採用しました。
英語ではバイオカプセル(Bio-encapsulated)といいます。
こうして清潔でしかも新鮮な「クリーン赤虫」は、更にビタミン類をいっぱい詰め込んだバイオカプセルとして進化したのです。それも観賞魚の業界でこの方法を実用化したのは我々が世界で初めてでした。

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