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金魚のエサに原料として使われる魚粉について

魚粉

魚のエサって何が入ってるの?という質問をされた時に、魚粉が使われていると答えると、魚のエサに魚粉って共食いじゃないの?と驚かれることがあります。確かに魚粉は魚の粉ですので共食いになるのですが、逆に言うと自分の体のアミノ酸組成に近い組成だけに、魚にとって魚粉はアミノ酸バランスに優れた原料と言えます。

金魚にとって魚粉は消化吸収に優れており、動物タンパク質源として最も重要度が高く、魚粉無しでエサは作れないと言えるほど重要な原料です。
今回は、魚のエサを考える上で重要な魚粉について、掘り下げて書かせていただきます。

まず、魚粉とはなんでしょうか?

簡単に言うと、魚を加熱してから油を搾った後、乾燥させて粉砕したものです。製法だけで説明するとこれだけのモノですが、使用する魚の鮮度、乾燥方法や保管方法で品質に大きな差がつきます。単純なようで奥が深いのが魚粉です。

巨大な乾燥機▲巨大な乾燥機

品質が最も低いものは肥料として使われ、次のグレードは畜産用に、次のグレードが魚の養殖用に使われるというように品質によって用途が変わってきます。 魚粉の格付けは魚製造会社によって多少違いますが、一般的に肥料用、スタンダート、プライム、スーパープライム、というようににランク付けされています。 弊社で使用している魚粉はほぼ、スーパープライムクラスです。 この格付けはタンパク質とヒスタミンの値で決定されます。タンパク質が高いほどランクは高くなります。

ヒスタミンとは魚の鮮度が低下するにつれて生成される物質で、ヒスタミンが高い食物を人間が食べた場合は、ジンマシンが出たり食中毒を起こしたりします。魚に与えた場合、成長が悪くなったり免疫が低下するなど様々な弊害が出てきます。 ヒスタミンは一度生成されると熱をかけても壊れないので、配合飼料中にも残留します。 ヒスタミンが高い魚粉は、魚を捕ってから魚粉に加工するまでに時間が経ってしまった、つまり鮮度が落ちた魚を使用した魚粉であると言えます。

では、この格付けに従ってスーパープライムのヒスタミンの値が低い魚粉が良い魚粉かというと、必ずしも優れた魚粉であるとも言えません。(多くの場合は優れていますが) 中には、ヒスタミンの値が低いものの、酸化が進んでいる魚粉も存在します。 酸化した魚粉からはツンとした独特の匂いがします。こうした魚粉を使用して配合飼料を製造すると、酸化臭のある配合飼料が出来上がります。 酸化が進んだ魚粉を原料にすると、嗜好性が落ちるのはもちろんですが、魚の成長が劣ったり肝臓にダメージを与えることが知られています。

ペルーの大手魚粉工場▲ペルーの大手魚粉工場

逆に新鮮な魚粉は良質の煮干しのような人間の食欲をそそる匂いです。こうした魚粉を使用すると魚の嗜好性もあがります。 目利きのテクニックとして、魚粉をお湯に溶いて臭いをかぐと、一層違いが明確になります。

魚粉の市場では、タンパク質が高い魚粉が良質な魚粉とされ、価格も高くなっていますが、タンパク質が高い魚粉ほど性能に優れているとは限りません。

山崎研究所で実験した結果をご紹介します。
一般的にはタンパク質が高い魚粉ほど成長倍率に優れていますが、中には魚粉Bのようにタンパク値がそこそこ高いものの魚の成長に劣る魚粉が見受けられます。こうした魚粉は灰分が高かったり、酸化が進んでいるなどの問題がある事が多いです。

  タンパク値 成長倍率
魚粉A 68.4 138.2
魚粉B 66.5 128.4
魚粉C 61.2 127.5
魚粉D 65.9 134.5

魚粉の品質差がどのように生じてくるのか、魚粉生産の主要国として知られるペルーにキョーリンフードのスタッフが魚粉を仕入れるために訪問した時の状況を紹介します。

ペルー魚粉の主要なメーカーは実質6社ですが、メーカーによって規模や設備には差があって、やはり大規模な業者の方が安定した高品質の魚粉の供給体制が整っています。 大手メーカーでは管制塔を用いて、漁船の動きをコンピューターで監視、リアルタイムでどの船にどれだけの漁獲が上がっているかが分かる仕組みになっています。

漁船の管制塔漁船の管制塔

大型船では船内に冷蔵設備があるため、鮮度を保ったまま魚を保管する事が可能です。しかし、漁師の個人船では冷蔵設備が無いため、採った魚は常温のまま船上で長く保管されて、ヒスタミンが高くなったり、腐敗して行く事もあります。

大手メーカーの魚粉なら全て優れているかというと、そう単純ではなく、メーカーごとに漁獲枠の割り当て制限があるため、生産量を増やすためには、品質が劣っている漁師の個人船から魚を買い付ける必要があります。ですので、大手メーカーから購入する場合でも、油断はできません。

結局、優れた品質の魚粉を手に入れるためには、現物を見て五感でチェックする必要があります。 数字上のスペックをチェックする事はもちろんですが、品質の良い魚粉を購入するには、人間のチェックが不可欠となります。

キョーリンフードには魚粉に関するベテランの目利きがいて、ロット毎にすべての魚粉の品質をチェックしてから購入していますし、場合によっては生体での試験を行っています。