TOP > 豆知識 > 金魚のエサでよくいただく質問についてお答えします!

豆知識-Trivia-

金魚のエサでよくいただく質問についてお答えします!

Q&A:浮上と沈下、ひかり菌、雑菌数について

浮くエサと沈むエサで消化に違いがありますか?

エサが浮くか沈むかは、エサの中の気泡の量が大きく関係します。
浮くエサは中の気泡が多くふっくらしているのに対し、沈むエサは気泡が少なくギュッと締まったイメージになります。
一般的には、浮く粒の方が吸水性が高いことが多いと言えます。
魚を丸呑みにするようなハマチやひらめといった魚は、配合飼料もそのまま呑み込むので、吸水性が高い粒の方が消化が良くなる傾向があります。

しかし、金魚はエサを丸呑みするタイプの食べ方はせず、ノドの奥にある咽頭歯でエサを砕いて食べる魚です。
エサを食べた直後の金魚を解剖して調べたことがありますが、咽頭歯で粉々に砕かれた粒は水と混ざって、おかゆのような状態になっています。

おかゆの状態で腸へ送られるので、浮く粒でも沈む粒でも金魚の消化には、ほとんど違いがありません。
咽頭歯がモノを砕く力は相当に強いので、よく言われる粒の固さも消化にはあまり関係がないと考えられます。

ひかり菌は乾燥状態のまま、本当に何年も生きていますか?

ひかり菌は非常に丈夫な菌で、乾燥状態で何年も生存可能です。
ただ、そのままエサに混ぜて製造すると、ほとんどの菌は死んでしまいます。弊社では独自の技術を開発して、生きたままひかり菌をエサに添加しています。

菌が生きているかどうかは研究所でチェックしています。
製造後はもちろん、製造から5年以上経過した粒でもひかり菌が生きて働くことを確認済みです。
また、魚のフンの中や飼育している水の中でも、ひかり菌は生きていました。

  • 山崎研究所▲山崎研究所
  • 高温実験室▲高温実験室

水中の雑菌数って金魚の飼育に重要ですか?

重要です。
アンモニアやpHに比べるとあまり語られることがない水中の雑菌の数ですが、金魚の飼育には重要な項目です。
一般の家庭で測定することは難しいのが難点ですが・・・ベテランの方は、経験的に雑菌が少ない水になるような飼育をされている事が多いようです。

色差計分析▲色差計分析

弊社の調べでは、雑菌の数が1tあたり105個を超えると、金魚が病気にかかる率がグンと高くなることが分かっています。雑菌が増えやすい環境では、病原菌も増えやすくなるようです。
水中の雑菌を減らすには、なんといっても、菌の栄養となる有機物を減らすことが重要です。有機物はエサの残りや糞、魚の粘膜などから発生します。
エサの残りやフンなどをこまめに取り除くことで、水中の雑菌数を減少させることができます。池の内部に付くヌメリは雑菌のバイオフィルムそのものです。
ヌメリもこまめにふき取った方が良いでしょう。

高性能の活性炭を使用することも有機物を減らす上で有効です。ただし、性能が高い活性炭を選ばないと有機物の吸着には効き目がありません。

ひかり菌が添加されたエサを与えていると、水中の菌の多くをひかり菌が占めるようになって、結果的に雑菌の数が減っていきます。
エサを食べた魚の糞から出てくるひかり菌の数がどんどん多くなって、雑菌の邪魔をするイメージです。面白いのは、ひかり菌が増えた分、全体の菌の量が増えるのではない事です。ひかり菌が増えた分、ほかの菌の割合が減って、ひかり菌の比率が高くなるようです。
ひかり菌が入ったエサを与えていると、なんとなく金魚の調子が悪くならないという事例を聞きますが、実はこうした原因もあるのかもしれません。生菌材のメリットは魚に対する直接の効果が語られることが多いですが、水環境に対する効果も期待できます。